vol.59 「○○音楽プログラム」3年目の変革

2021年4月から非常勤講師として勤務している学校、3年目に入りました。

これまでの2年間の経験と蓄積は大変貴重なものでした。

これを土台にして、3年目も更なる進化を遂げていきたいと思っていました。

昨年から、私は「○○音楽プログラム」というものを勝手に作っています。

○○は学校名、ここでは一般非公開ということにしています。

 

今回は1学期編です。

 

 

・歌唱授業復活

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが2類から5類に変わったこと、

世間の学校では歌唱教育が復活してきていることを踏まえ、

4月から歌唱授業を復活させました。

2年間、授業で歌ってきていないので、どうなるのかと思いましたが、

生徒のみなさんは、案外歌ってくれました。

ただ、歌の実技試験で一人ずつ私のピアノ伴奏で実施するということには、抵抗を示す生徒が多くいたことには驚きました。

「ひとりはいやや、二人以上でして!」

「みんなの前で歌うのはいやや、別室でして!」

「ピアノ伴奏はいやや、カラオケがいい!」

とか、まあいろんなことを言ってくれるものですが、

私は、音楽は人に聞かせてなんぼのもの、一人一人聞いてあげないといけないし、

その子の歌を受け止めてピアノを弾いてあげないといけないと思い、

それらのリクエストは全て却下しました。

 

歌った曲は、教科書に掲載されている曲やそれに準ずる曲、校歌などにしました。

・入学した生徒には校歌

・中学2年生:浜辺の歌(成田為三作曲)

・中学3年生:春(滝廉太郎作曲)

・内部進学者の高校1年生:井上陽水の「少年時代」

・高校2年生:坂本九の「心の瞳」

 

授業時間数に限りがあったため、中学1年生と高校1年生は2時間(試験1回を含む)、

その他の学年は3時間(試験1回を含む)実施としました。

作品にまつわる背景学習も実施しましたので、

歌うだけの授業にならず、座学的な要素も入れたことはよかったかなあと思っています。

 

 

・合唱コンクール

4月に出勤した際、いきなり学校から言われました。

「6月に合唱コンクールがあるので、よろしく!」

は?何をいきなり?そんなことってあるの?

あまりの突然の知らせに、ただただ茫然の私。

考えていた授業プランを一気に差し替えました。

運営に関しては専任教員に任せて、

私は各クラスの指導を授業時間内でするということに絞らせてもらいましたが、

結局のところ、いろいろとオーバーワークを自発的にしてしまったようです。

というのも、4年ぶりに開催の合唱コンクールですが、

4年前はまだ新設校というものでして規模も小さく、

その当時を知る教員がほとんど残っていないということもあり、

全くの白紙状態から行事を作りましたから、

現場の先生方は大変!

過去のノウハウを多少は記憶していた私だったので、

ちょっとはお手伝いをしてあげないとねえ、といろいろと動いたのでした。

 

予選と本選と聞かせていただきましたが、

(ちなみに、予選の日は私の誕生日でした!)

「もう、審査したくない!普通に聞いて楽しみたい!」と思えるほど、

素晴らしい演奏の連続でした。

指導に力が入っていた私だったからか、何度泣くのを堪えて審査したことか!

改めて、合唱コンクールというものは生徒たちを大きく成長させてくれることを実感させてくれました。

運営的に改善する点は多く残りましたが、

この行事は来年度以降も継続して開催していく予定です。

 

 

・楽典学習

これは昨年度と大きな変化はありませんが、

中学3年生と内部進学者の高校1年生と高校2年生については、

音階と調性の学習がよくなかったので、再度取り上げました。

 

 

・音楽鑑賞

これも昨年度と大きな変化はありませんが、以下の内容で実施。

・中学2年生と外部進学者の高校2年生には、ストラヴィンスキーの「春の祭典」

・中学3年生には、滝廉太郎の関連学習として明治期の日本における西洋音楽史の学習

 その際、滝廉太郎が作曲したピアノ曲を鑑賞

・高校1年生には、中世・ルネサンス時代の音楽から合唱の歴史を学習

・内部進学者の高校2年生には、サン=サーンスの交響詩「死の舞踏」

・高校2年生には、ジョン・ケージの学習

 

新しいところでは、サン=サーンスの「死の舞踏」とジョン・ケージでしょうか。

「死の舞踏」は音楽の内容がストーリーとも上手く合致することから、わかりやすいと思い取り上げたのですが、理解は深まったようです。

ジョン・ケージは生徒たちも驚きの様子。

特に「4分33秒」には衝撃的だった様子。

ジョン・ケージの学習は、どうやら高校2年生ぐらいがいいのかなあ?

 

 

実のところ、1学期は合唱コンクールに明け暮れた、そんな印象が私にありました。

各クラスの指導に熱を帯びてきて、行事が終わったら、体が疲れ切っている、

そんなことを味わいました。

これは大変幸せな体験でした。

さあ、2学期は授業時間数もありますから、

しっかりと教材研究をしておきたいと思っています。

昨年度と同様、2学期は器楽教育が中心となるのかなあ?

 

2023.7.23