これを書いている時は、まもなく3学期が終了、年度末となります。
「もう、コロナは終息しないのじゃないのかなあ?」なんて最近は思うようになりました。
決してそんなことはなく、いつかは終息するか、あるいはインフルエンザ並みの状況になるのかだと思うのですけれども、
音楽教育はまだまだ制約がかかりっぱなしの状況です。
現在、私が勤務している学校では、相変わらず授業で歌うことは禁止していますし、
リコーダーの取り扱いも取りやめています。
でも、これまでにいろんな企画を遂行していきました。
あと、どうしてもやっておきたかったことを3学期に全学年共通課題としてこなしました。
それが「作曲をする」というもの。
左にある音階は沖縄の民謡で使われているものです。
5音音階で、日本本土の民謡などで使われている「ヨナ抜き音階」とは構成音が違います。
今回、これを使用して「4小節以上の旋律を作曲してみよう」としたのでした。
与えられた時間は2時間弱。
キーボードを使用しながらでも、
適当に音を並べるだけでもいい、
とにかく何か書いてみよう。
そういう課題をこなしてもらいました。
現実問題、楽譜の書き方が出来ていない生徒が多くいたことは事実ですが、
それでもなんとか書いてくれました。
出来た作品は、私がピアノで伴奏を即興で付けて、みんなの前で演奏。
ちょっとした作品発表会に。
思うように描けなかった生徒もいたり、思わぬ良作に満足したり、恥ずかしかったり、
などなど、いろんな感情が沸き起こったでしょうが、創作するということの面白さと難しさを感じ取ってくれたらいいなあと思っていました。
来年度の作曲課題は中学1年生と外部入学の高校1年生には、そのまま沖縄の音階でするメニューを継続するとして、
それ以外の学年では、新たな作曲メニューを開発しないといけませんね。
<日本の伝統音楽>
私自身がもっとも苦手としている分野が、日本の伝統音楽。
この分野を、どうやって授業で取り扱うか、
生徒の興味を抱くことが出来るのか、
悩みの種でした。
ただ、現在勤務している学校には、筝曲部があることと、中学1年生の部員もいることから、
中学1年生の授業で導入してみました。
まずはクラブが存在する箏の曲で、六段の調を勉強。
下記に演奏動画を貼り付けておきます。
授業では、実物の箏も見せて、楽器の解説も行いました。
生徒たちに弾いてもらうのがいいのですが、台数に限りがあることと、
クラブの所有物を壊してしまうといけないのと、
生徒たちが弾くには、音楽室のスペースがあまりにも狭いことで、
その辺りは断念。
ついでと言ってはいけないのですが、尺八も鑑賞。
鹿の遠音を取り扱いました。
下記に演奏動画を貼り付けておきます。
授業時間の関係で、他の学年では日本の伝統音楽は、今年度は取り扱えませんでした。
次年度は、そこをなんとかしないといけないと思っています。
<1年間を総括>
1年間を振り返って思うことがあります。
小さな学校で音楽教員は私たったの一人という状況に、
実は、就任前はお断りを考えていたのですが、
気が付いたら、大変な中にも楽しみがたくさんあり、
たった一人で学校の音楽教育メニューを作ることを喜びに感じるようになっていました。
題して「○○音楽プログラム(○○には学校名が入ります)」と勝手にネーミングしていますが、
このプログラムはまだまだ未完成。
来年度も更なる発展をしていくつもりです。
2022.3.9