vol.52 変革を求められた音楽教育の現場~3学期編~

2学期のメニューをこなしている最中、実は微かな期待がありました。

その期待とは「通常の授業メニューに戻れないかなあ」というもの。

しかし、現実には新型コロナウィルスの感染は収束を予感させることは全くありませんでした。

やはり、通常の実技授業は実施困難ということを悟った私は、3学期もいろいろと特別なメニューを考えていかないといけませんでした。

3学期に与えられた実授業実数は6時間。

最後の1時間は提出物を返却したりと、1年間の総括として取り扱うとして、

残りの5時間をどのようにこなしていけばいいのか、

このことを2学期中に考えていたのでした。

そして、実施した内容は次のとおりでした。

 

 

<冬休みの宿題>

3学期は授業日数も非常に少なく、評価を出すにはあまりにも材料が乏しいこともあり、

私には珍しく、冬休みの宿題を課すこととしました。

内容は「私のお気に入りの音楽を紹介する」というもの。

レポート提出として、ある程度書いてもらいたい項目をこちらから指示して、

生徒たちには思い思いに好きな音楽を紹介してもらうレポートを書いてもらいました。

ジャンルを指定しなかったので、実に多様なレポートとなりまして、

正直、私は全てを読み切ることが大変でした。

力作が目白押しの内容に満足でした。

 

 

<ボディ・パーカッション二重奏>

高等学校の教科書から引用しましたが、音楽之友社出版『高校生の音楽1』に、

岩本達明作曲「Beat Canon」というものがありました。

内容はボディ・パーカッション二重奏。

両手で膝を叩いたり、手拍子をしたり、

カノンの形式で演奏するので、比較的やさしい内容かと思いまして、取り上げました。

ちなみに、以下にデモ演奏動画を作成したものを貼り付けておきます。

 

 

この内容を3時間費やしました。

少しは体を動かして、音楽の授業でストレスになることを避けれると思ったのですが、

生徒たちは案外楽しんでこなしてくれました。

 

 

<NHK Eテレ「ららら♪クラシック」鑑賞>

残りの2時間を民族音楽の学習を考えていたのですが、なかなか楽しめる教材が見つからずに苦戦していました。

そこに、ちょうどNHK Eテレ「ららら♪クラシック」の番組で、ちょっとクラシック音楽から外れた内容を取り扱っていましたので、

それを鑑賞することとしました。

取り上げましたのは「チャールダーシュ」「誘惑のジャズ」の2作品。

特に、ジャズに関しては生徒たちの食いつきは良好なものでした。

 

 

<1年間を振り返り>

コロナ禍の状況での音楽の授業を中学3年生担当で1年間こなしてきました。

実質、6月中旬からのスタートで、2学期のスタートが8月17日という、

実にイレギュラーな状況で授業をこなしてきました。

歌が出来ない、リコーダーが出来ない、この苦しい現実に立ち向かってきた私ですが、

気が付けば、いろんなアイデアが浮かび、いろんなことを実践してきました。

全てにおいて成功したとは思えませんが、この努力は今後何らかの形で私自身に生かされていくのではないかと思えました。

生徒たちには満足のいく授業内容とはいかなかったかもしれませんが、

逆にコロナ禍の状況だったからこそ体験できたメニューもあったと思います。

 

残念ながら、2021年度もコロナ禍の状況で音楽の授業を編成しなければなりません。

少しは状況が好転してくれることを期待しつつ、

私はこれからも研鑽を積んでいかなければならないようです。

 

2021.2.26